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新たなイノベーション:Digital Experience Assurance で戦略を強化

投稿者 Prabhnit Singh & Marcus Sarmento
| | 2 分

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概要

本日、当社は、Digital Experience Assurance(DXA)の新たなイノベーションを発表しました。このイノベーションによって、可視性を高め、インサイトを充実させることで、対象のユーザーやロケーションを問わず、優れたデジタル体験を常に提供できるようになります。


ThousandEyes は、クラウド、インターネット、エンタープライズ ネットワークを含め、ユーザージャーニー全体のデジタル体験を詳細に可視化する機能を、ネットワークや IT に携わるお客様に長年提供してきました。こうしたお客様は、自社のネットワークと同様にインターネットの状況を把握できることや、問題やその根本原因を短時間で簡単に特定できることなどを高く評価していて、ヘルプデスクに問い合わせが押し寄せる前に、同業者やプロバイダーと効果的に連携し、問題を解決できています。

当社では、比類のないデータセットを活用して、優れた可視性とインサイトを実現しています。データセットは常に増加しており、世界中にある何百万もの監視ポイントから収集される測定値の数は、1 日あたり 6,500 億に上ります。こうした量や範囲のデータに加え、スケーラビリティを重視した AI ネイティブプラットフォームを持つ当社は、新たな機能を提供できる段階にあります。ThousandEyes は、管理対象内外を問わず、環境のデジタル体験を包括的に把握できる Digital Experience Monitoring(DEM)の初期開発で重要な役割を果たしてきましたが、このたび、シスコと共同で製品の戦略と機能を強化し、Digital Experience Assurance(DXA)の新時代を主導することを目指しています。これにより、モニタリングの機能を超え、クローズドループアクションにまで拡張した、さらにプロアクティブな運用アプローチを推進します。

本日、当社は、DXA の新たなイノベーションも発表します。このイノベーションによって、可視性を高め、インサイトを充実させることで、お客様は、対象のユーザーやロケーションを問わず、優れたデジタル体験を常に提供できます。詳しく紹介しましょう。

  • Cloud Insights:パブリック クラウド プラットフォーム内を詳細に可視化し、デジタル体験で生じている依存関係を比類のないビューで確認できます。

  • Traffic Insights:トラフィックフローと模擬データの相関付けによって外部および内部のネットワーク状況のビューを統合することで、運用ワークフローを合理化します。

  • Shared Cross-domain Context:Cisco Meraki と ThousandEyes のインサイトとデータが互いに補われ強化されるため、広範なコンテキストを、使い慣れたワークフロー内で得られます。


Cloud Insights

多くの CloudOps チームが、クラウドプロバイダーのトラフィック状況の把握はブラックボックスの中を覗くようなものだと感じています。トラフィックはクラウドに転送され、クラウドから配信されますが、内部の状況は不明なままだからです。この盲点への対策として、クラウドプロバイダーからトラフィックフローとイベントの情報が提供されるものの、クラウド環境は非常に大規模なため、こうしたデータとユーザーのデジタル体験との相関付けは容易ではありません。

Cloud Insights では、パブリッククラウド内で生じ、デジタル体験に影響を与える依存関係を詳細に可視化し、クラウドのサービスおよびトラフィックを、ユーザー体験、アプリケーションの正常性、エンドツーエンドのネットワークパスと相関付けます。これにより、困難な問題をすぐに特定し、解決できるようになります。最初のサポート対象は Amazon Web Services(AWS)ですが、その他のクラウドプロバイダーも追加していく予定です。

クラウドトポロジを利用すると、クラウドサービスの接続状況全体を詳しく把握できるとともに、サービスの依存関係について重要なインサイトを獲得できます。具体的には、クラウドサービスのインベントリをすべて検出した後に、それらをトポロジビューとして統合します。これにより、ThousandEyes テストのコンテキストで、サービスにどのような相互依存が生じているかを確認します。各トポロジコンポーネントには、クラウドサービス、リージョン、ネットワーク境界グループ、IP アドレスやロケーションの詳細といった、重要な情報が豊富に存在するため、たとえば、us-east-1 リージョンのロードバランサで処理を割り振られているクラウドインスタンスを把握したい場合、クラウドトポロジのビューで簡単に確認できます。

クラウドサービスのトポロジビューを示すスクリーンショット
図 1. クラウドサービスのトポロジビュー

トラフィックフローの画面では、AWS から VPC フローのログを取り込んで、構築済みダッシュボードにトラフィック情報を表示することで、クラウドプラットフォーム間のトラフィックフローを把握できます。トラフィックのビューは、クラウドアカウント、リージョン、アベイラビリティゾーン、VPC、アプリケーション、IP アドレスとサブネット、地理的位置といったさまざまな側面からフィルタ可能なため、コンテキストに基づくパフォーマンスを柔軟に表示できます。こうした可視化を実現できれば、問題を短時間で特定して修正できるうえ、効率的なクラウドワークロード設計に必要な情報も得られます。

クラウドのトラフィックフローが表示されているダッシュボードを示すスクリーンショット
図 2. クラウドのトラフィックが表示されているダッシュボード

イベントの画面では、最近の設定変更などのイベントを取得して、デジタル体験のビューと時間的に相関付けることで、必要なコンテキストを把握し、根本原因を迅速に特定できます。たとえば、クラウドインスタンスがどのタイミングで終了したかや、セキュリティポリシーやルーティングの変更がいつ適用されたかがわかります。

クラウドを詳細に可視化し、デジタル体験インサイトへの相関付けを自動で行える Cloud Insights を利用すると、必要なインテリジェンスを取得して、対象のロケーションを問わず、優れた体験をプロアクティブかつ確実に提供できます。Cloud Insights は、2024 年 6 月にプライベートプレビューとして提供する予定です。

Traffic Insights

模擬的測定値を使用すると、デジタル体験の正常性について詳細なインサイトを得られますが、ネットワークトラフィックがどのように体験の品質低下につながったかを示すコンテキストは得られません。フローデータがあれば、NetOps チームは重要なこうしたデータを、鍵となるトラフィックプロファイル情報を使用して表示できます。たとえば、スループット、1 秒あたりの接続数、接続先のアプリケーションなどを表示して、ネットワークによる体験への影響を適切に把握することが可能です。そうは言っても、どのネットワークデバイスがこうした品質低下の要因なのか、あるいはエンドツーエンドのネットワークパスのどこで品質が低下しているかを特定するには、現在でも困難です。

Traffic Insights では、ThousandEyes の可視性を高め、オンプレミスネットワークをきわめて詳細に把握できるよう、トラフィックフローを収集して、模擬的測定値および可視化したパスと相関付けます。これにより、パフォーマンスの問題をすぐに検出し、現在発生している、ネットワークトラフィックのボトルネックと異常を特定できます。また、デジタルパフォーマンスとネットワークトラフィックの状態を統合ビューで確認することで、運用ワークフローの合理化や、問題の特定と修復にかかる平均時間の短縮が可能になります。ThousandEyes では、シスコ製品だけでなくシスコ以外のネットワーク プラットフォームでもフロー分析を行えるため、多様な環境をこれまでよりも包括的に把握できます。

相関関係を持つインサイトは、模擬的測定値とフローデータで構成されるため、可視化されたパスから、あるいは模擬テストの結果から直接、コンテキスト トラフィック フローの詳細にすばやく移動できます。また、こうした詳細なフロービューでは、デバイス、時間、宛先 IP、インターフェイス、アプリケーションといったさまざまな側面からネットワークトラフィックをフィルタすることも可能なため、トラフィックパターンや、ネットワークリソース消費によるデジタル体験への影響を詳細に把握できます。

コンテキストフローデータを示すスクリーンショット
図 3. コンテキストフローデータのビュー

この新しいアシュアランス機能を利用することで、推測によるネットワーク管理を排除できます。なぜなら、最もトラフィックを生成しているネットワーク要素の特定や、トラフィックの急激な増加および減少の調査が可能なほか、高負荷なアプリケーションがユーザーに与える影響を把握できるからです。

フローデータに新たに対応した Cisco ThousandEyes では、ネットワークテレメトリを拡張し、あらゆるネットワークとユーザーを対象に DXA を強化します。Traffic Insights は、今年後半にプライベートプレビューとして提供する予定です。

ThousandEyes と Cisco Meraki を相互に活用した Shared Cross-domain Context

IT チームは、問題が発生した場合、アプリケーション、ネットワーク、LAN、エンドユーザーデバイスのどれに原因があるかを確認しなければなりません。そのためには、デジタルサプライチェーン全体から取得したデータを相関付けて、デジタル体験への影響をすべて把握する必要があります。今日の IT 運用では、ドメイン間でのこうした相関付けを手動で行うことが多く、各種ツールを切り替えながら、ドメイン固有のさまざまなシステムを調査し、根本原因を特定しています。当社は、本日、2 つの機能を発表しました。この 2 つがあれば、普段ご利用いただいている安定した Cisco Meraki と ThousandEyes のビューで、非常に有用なコンテキストを得られると同時に、トラブルシューティング業務を効率化できます。

具体的には、Cisco Meraki のアシュアランス概要が、ThousandEyes のインターネットおよび SaaS の可視性を利用して強化されました。これにより、Cisco Meraki Wi-Fi 環境と LAN 環境以外のパフォーマンスインサイトを取得して、アプリケーションの正常性を把握し、パフォーマンス低下の影響を受けるクライアントを特定できます。管理対象ドメインと管理対象外ドメイン全体で、問題を迅速に切り分けることも可能です。

ThousandEyes のアプリケーション可用性メトリックが表示された Cisco Meraki ダッシュボードを示すスクリーンショット
図 4. Cisco Meraki ダッシュボードに表示された、ThousandEyes のアプリケーション可用性メトリック

また、Cisco Meraki Wi-Fi および LAN のテレメトリとデバイス情報を取り込んだことで、ThousandEyes のエンドポイント体験情報も拡充されています。これによって、ネットワーク名、AP 名、信号対雑音比、接続中のクライアントの数といった、重要な ThousandEyes エンドポイントセグメント情報を新たに可視化できるため、ローカルネットワークの可視性が高まり、これまで得られなかった重要なユーザー体験コンテキストも把握できます。

Meraki メトリックが表示された ThousandEyes のパスの可視化画面を示すスクリーンショット。
図 5. ThousandEyes のパスの可視化画面に表示された Meraki メトリック

コンテキストドリルダウン機能を利用すると、ThousandEyes と Cisco Meraki のインターフェイスを簡単な操作でシームレスに切り替えられ、ドメイン間のワークフローが大幅に合理化されます。さらに、特定のコンテキストに基づいてソリューション間を移動できるため、トラブルシューティングの効率も大幅に向上します。

コンテキストドリルダウンの有用さを示す、ThousandEyes のスクリーンショット
図 6. Cisco Meraki から ThousandEyes ダッシュボードに切り替えて、影響が及んでいるクライアントのコンテキストを詳細に確認

ThousandEyes のインサイトが表示された Cisco Meraki ダッシュボードのスクリーンショット
図 7. ThousandEyes のインサイトを取り込んで、Cisco Meraki ダッシュボードにコンテキストを表示

これにより、ドメイン間でのトラブルシューティングがはるかに容易になるため、問題の影響がユーザーのデジタル体験に及ぶ範囲を縮小できます。Shared Cross-domain Context 機能は、2024 年 7 月にプライベートプレビューとして提供する予定です。

すべてのシスコ製品で、Digital Experience Assurance を強化

本日の発表は、最近行った取り組みの一例に過ぎませんが、これを通じて、ThousandEyes のプラットフォーム内だけでなく、ネットワーキング、コラボレーション、セキュリティ、オブザーバビリティ プラットフォームといった、シスコの広範なポートフォリオ全体で、当社のお客様およびパートナーの Digital Experience Assurance を推進します。常に限界にも挑戦します。たとえば、デジタル体験提供に伴うさまざまな側面を可視化する、AI を活用して有意義でコンテキストに基づく実用的なインサイトを取得する、拡大し続ける接続環境のエコシステム全体で自動化によるクローズドループアクションを実現する、などの可能性に挑みます。また、お客様がリアクティブな運用からプロアクティブな運用に移行できるよう支援するとともに、対象のネットワークやユーザーを問わず、デジタル体験をすぐに可視化して、状況を把握し、改善できるよう努めます。


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